GI値が低いものは食べても太らない?!

Posted 7 years ago

市川・本八幡・葛飾を中心に活動する

パーソナルトレーナー米倉竜太です。

身体を引き締める時に食事のコントロールは必須です。

 

しかし、多くの方が食べるものについては苦労する点でもあります。

 

今回は、ダイエット中に食べるもの選ぶ基準となる指標の一つ最近では健康・ダイエット系の食品などにも表示されている

 

GI値 グリセミック指数Glycemic Index 以下GI値)

 

についてのお話です。

 

 

食事

 

 

グリセミック指数・GI値について


GI値は、食べ物を摂取した時に血液中のブドウ糖の量(血糖値)が上昇するのを数値化して表したものになります。

(ブドウ糖摂取して2時間後までの血糖値の上昇を100として考え、食品の炭水化物を50g摂取した時と比べて数値化しています。)

 

この

 

GI値が高い食べ物ほど血糖値の上昇が急激になり太りやすい

 

低い食べ物ほど血糖値の上昇値が緩やかになり太りにくい

 

とされていますが本当にそうなんでしょうか?

 

 

 

GI値はダイエット中に食べる物の判断基準になるのか?

 

もともとGI値は糖尿病患者のために作られた指標ですが、血糖値の上昇は食べ物の熟れ具合や一緒に食べるものや調理法にもよって大きく異なります。

 

The American Journal of  Clinical Nutritionに掲載された

 

「Estimating the reliability of glycemic index values and potential sources of methodological and biological variability

 

というレポートでは

 

同じ食べ物を食べても人によりGI値に平均25%程の個人差があり、

 

同一人物が同じ食品を食べても平均20%程の差が出た

 

と発表されています。

 

食品のGI値は、測定条件などにより数値が異なり、個人差・食品自体位の個々にもより違うので測定値が必ずしも正確な数値とは言えません。

 

以下のGI値表で数値を見ていくと

 

GI値グリセミック指数グリセミック指数

 

グリセミック値

 

※GI値表は、ダイエットガイド.jpからの引用 

 

 

 

コーラ 43

 

に対して

 

玄米 56

 

という数値になっていますが

 

玄米の方がコーラより血糖値が上がりやすいんでしょうか??
 

 

 

コーラ

 

 

もちろん、そんなことはありません。

 

コーラは糖質が多量に入っているの分かりきった事ですが、液状のものは吸収が早いためにインスリンが急上昇しインスリンが急激に分泌されれば血糖値は下降していき結果としてGI値は低く評価されます。

 

反対に、吸収が穏やかな食品根菜類などは

 

ジャガイモ 90

 

にんじん 80

 

などの高いGI値になります。

 

コーラの方がにんじんやジャガイモよりも太り難い!!

 

何てことはある訳がないです。

 

 

このように低GI値だからといって太り難いと必ずしも判断できるわけではありません。

 

 

また、グリセミック指数は「質」のみを考慮した値で対象の食品に入ってる炭水化物を50g摂取した時の血糖値の上昇値の指標となるので、食品に含まれる炭水化物の割合によっても数値が変動し、炭水化物の割合が少ない肉や野菜類の食品ではGI値をそのまま受け止めるには難しいと考えられます。

 

そこで「量」も考慮した考え方でハーバード大学公衆衛生学大学院の研究チームが考案した

 

グリセミック負荷(Glycemic Load GL値)

 

というものがあります。

 

血糖値を上昇させる「質」と摂取する「量」の観点から数値を出しているので、こちらの方がGI値よりも参考になる数値と考えられます。

 

 

GI値は役に立たないのか?

 

では、ここまでの話を考えると

 

GI値なんて役に立たない!!

 

という方もいらっしゃるかと思いますが、糖尿病患者の血糖値コントロールのなどでは完全なものではありませんが目安となります。

 

 

ダイエットでは、食事の内容・量・消化吸収の力・食べる順番やタイミング、心身の状態などの多様な要素が絡み合い結果が身体に現れます。

 

あくまでも一つの考え方であり、それ以上でもそれ以下でもありませんので必要以上に気にすることもないでしょう。

 

 

どうすれば血糖値の上昇を防げる?!

 

高GI値だからといって食べるの禁止することはありません。

 

食物繊維が豊富なサラダ・海藻類などを先に食べたり、よく噛んだりする事で血糖値の上昇が抑えられます。

 

また、食後に歩くなど軽い運動をする事も血糖値の急激な上昇を防ぐ有効な手段です。

 

 

血糖値が上がらなければ痩せるのか?

 

 

しかし、血糖値の上昇が穏やかになったしても

 

食べ過ぎていれば太る事には変わりありません。

 

やはり痩せるためにはどんな方法でも基本は変わらずトータルでのエネルギー摂取をコントロールして抑えて、運動や健康状態を保つ事でエネルギー消費を促して余剰エネルギーを減らしていくしかありません。

 

血糖値の上昇よりも、過剰なエネルギー摂取・食べ過ぎの方が遥かに肥満に対する影響力が大きいです。

 

健康・ダイエット産業は商品を売るために様々な方法であたかも苦労せずに効果がある様なイメージを押し出してきます。

 

そんな中で

 

GI値が低いから食べても大丈夫!!

 

というイメージが付いているにすぎません。

 

実際には全く効果的でない・間違っている方法が絶大な効果がある様に感じさせる宣伝してるものも中にはあります。

 

情報を整理できる正しい知識を身につけていかないとせっかく努力していても全く効果が出ない…

 

何てこともありますので注意してください。